2008年10月16日木曜日

ぬるま湯のカエルにならないために

大学の頃の後輩と久し振りに会うことになり、人民広場へ向かった。彼とは、学生時代に活動していた学生団体がきっかけで知り合い、かれこれ3年の仲だ。今は上海に留学しているが、普通の留学では物足りず、日本人留学生が少なく、モンゴル人の留学生が多く在籍する大学に転校し、アジアで活躍できる人になるという目標に着々と進んでいる。

数か月前同じく彼と食事した際、二人で見つけたウイグル料理屋に再び行くことになり、羊肉の串焼き、羊肉の炒め物、リンゴの砂糖飴炒め、卵とトマトの炒め物、ウイグルビール、などおいしいウイグル料理とビールをおかずに話が盛り上がった。

活動している学生団体のこと、今年の夏に実施した学生イベントの感想、団体メンバーのこと、思い出話、留学の話、今の悩み、仕事の内容、将来のビジョンなどなど、数か月合わなかった間にお互いに起こったこと、思ったことなどを高速でお互いインストールするかのように話し込んだ。

その後、外灘のバーへ。以前中国人の先輩に教えてもらったこのバーは、場所が一等地なだけにお酒の値段は少し張るが、これぞ上海という外灘が一望できる景色が楽しめるのでお気に入りの場所だ。ここでも、引き続きそれぞれの想いを話した。

今日の話で一番印象に残ったことは、「上海や世界に出てみると、日本がとても小さく思える。これからアジア各国が更に力をつけてくれば、この感覚は更なるものになるだろう。」という後輩の言葉から始まった日本のこれからはどうなるのか。日本人の自分たちはこれからどうして生きていくべきなのか。ということだった。先日、上海の大手日系企業で上海駐在されている50代の方とお話をする機会があったが、その方も同じように、「日本にいた時は自分の会社はものすごいと思っていたが、いざ海外に駐在で出てみると、自分の会社がほんのちっぽけなものでしかないということを知ってしまい、その企業が一生自分をお世話してくれるものだと思っていた自分の考えを改めた。」と話されていた。

日本にいると、あらゆる分野で整備や整理が進み、良質で安全な商品やサービスを受けられ、平和な生活に身を包まれ、つい向上心を奪われてしまう。しかし、上海に来るとヒシヒシと発展を遂げ、巨大都市上海に成っていく現実を目の前にし、残されないように頑張らないと。と思わされる。ぬるま湯に浸かっているカエルはそのままお湯の温度を上げていっても気持ち良くてお湯熱くなったころにはそのまま死んでしまうが、熱湯にいきなり浸かったカエルは熱さに驚き飛び出て命を救われると聞いたことがある。豊かで平和な日本はこのたとえ話のようなぬるま湯気持ちよく浸かるカエルになりかねない。

明治の日本人がそうであったように、僕たち若者一人一人が、自分という存在はこの世に生まれてきた間にどんな旗を掲げたいのか熟考し、それが見えたら達成するためにひたすらに駆け抜けていき、「志の明治時代」と言われていたように、平成の日本はすごかったと語り継がれるように動いてみたい。決してぬるま湯のカエルになることがないように、日々向上心を持っていたい。

 写真はバーからの外灘の景色 森ビルが完成し、夜景がパワーアップしている。 

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