2009年4月12日日曜日

西安~夜行列車の旅~

歴史を学びたい、内陸部が見てみたいといった中国をもっと知りたいという想いから、先日連休を利用し
陝西省の省都西安に行ってきた。20:05に上海駅を出発し夜行列車で約12時間、翌朝10時に西安に到着した。
寝て起きたら西安、中国の夜行列車は上海→西安の路線を始め全国を網羅していて10時間以上を要す路線が
ざらにある。ゴトゴトと線路の音と聞きながら中国の景色をゆっくり眺められる列車は好きな移動手段だ。

西安では、有名な観光地兵馬俑、遣唐留学生として唐に渡り科挙に合格した阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)の石碑のある興慶宮公園、空海が修行したと言われており現在は日本から贈られた1000本の桜が植えられている青龍寺(写真)等三日間で自転車、バス、タクシーを使いできる限り回ってみた。また食事は西安出身で現在
は北海道でラジオのDJとして中国と日本の架け橋となっている大学の友人が自分が西安に行くということでわざわざ丁寧にメールで教えてくれたおいしいお店情報のおかげで、西安の特産料理や、シルクロードの終着点西安らしいイスラム料理を堪能できた。

蘇州、南京、杭州、寧波、温州、大連、青島、成都、 北京、などこれまで上海以外の都市に行った時感じたのと同様、西安は地下鉄を建設中だし、高層ビルや世界中の企業の広告が見られ、建設中のマンションが多く発展の過程が実感できた。経済的重要性から大幅な自主権をもつ副省級市にも指定されているそうである。しかし他の都市とは一味違い西安は発展に加え過去と現在が見事に融合した街だと感じさせてくれた。古代より政治の中心地として西周から秦、漢から隋、唐の都城と十数の王朝の都として千年の歴史を有す古都だけあり、市内には周囲の長さ約13kmの西安の唐・隋の時代のものをもとに明代の1378年に造られた城壁がそのままのこされており、その城壁を中心に街が形作られている。街を歩いていると自然と約600年前の建造物が目に入るので昔ここで何が起きていたのだろうか。とついついノスタルジックに誘われてしまう。

三日間の旅行だったが、ガイドブックを見る限り西安の魅力をまだまだ体験しきれていないようだ。だが、上海から一足伸ばした同じ中国に、こんなすばらしい街があることが分かり休みを利用して行ってよかったと思える旅行になった。また機会を見つけて、西安に行ってみたい。

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